外国人介護人材の採用から「地域での共生」へ|ふくしまプライド調査部が社会福祉法人飛鳥を訪問

2026年9月1日、福島県のふくしま共創チーム「ふくしまプライド調査部」による「輝く企業・地域調査」として、社会福祉法人 飛鳥「特別養護老人ホーム はなまる共和国」へお越しいただきました。
今回のテーマは、「人口減少社会における外国人材との共生と、人・組織・地域づくり」。
当日は、福島高専の学生の皆さまをはじめ、企業や行政など、さまざまな立場の方々にご参加いただきました。
社会福祉法人飛鳥がこれまで取り組んできた外国人材の受入れや育成、生活支援、そして外国人スタッフとともに働くことで生まれた職場の変化についてお話ししました。
外国人材の受入れを考え始めたのは2016年
社会福祉法人飛鳥が外国人材の受入れについて考え始めたのは、2016年。
最初から順調に進んだわけではありません。
一度は制度上の壁により受入れを断念しましたが、その後、一人の外国人スタッフとのご縁をきっかけに、本格的な受入れが始まりました。
現在では、さまざまな国籍の外国人スタッフが、介護や厨房の現場で、私たちの大切な仲間として活躍しています。
「外国人を採用する」だけでは終わらせない
私たちが大切にしているのは、単に外国人スタッフを採用し、人手不足を補うことではありません。
外国人スタッフが日本で安心して働き、生活し、一人の仲間として力を発揮できるよう、入職後の育成だけではなく、生活面も含めた支援に取り組んできました。
今回の調査では、施設長から外国人材の受入れに至ったこれまでの歩みや法人としての想いを説明しました。
また、海外人財室からは、実際の受入れ・育成・生活支援の方法や、外国人スタッフが働き始めたことで現場にどのような変化が生まれたのかを紹介しました。
「見て覚える」から「伝わるように教える」へ
外国人スタッフを受け入れたことで変わったのは、外国人スタッフだけではありません。
日本人職員の仕事の仕方や教え方にも、変化が生まれました。
これまでの介護や福祉の現場では、
「先輩の仕事を見ながら覚える」
「経験を積みながら感覚的に身につける」
といった教え方が行われることも少なくありませんでした。
しかし、日本語や文化的な背景が異なるスタッフに対しては、それだけでは十分に伝わらないことがあります。
そこで私たちは、
「見て覚えて」から「伝わるように教える」へ。
仕事の手順や説明方法を一つひとつ見直してきました。
「なぜこの仕事をするのか」
「どこまでできればよいのか」
「どのような点に注意すればよいのか」
これまで職員同士で無意識に共有していたことを、改めて言葉にして伝えていく。
この積み重ねは、外国人スタッフのためだけではありません。
新人職員をはじめ、誰にとっても分かりやすく働きやすい職場づくりにもつながっています。
外国人スタッフとともに、日本人職員も成長する
外国人材の受入れというと、
「外国人スタッフに日本の仕事を覚えてもらう」
という一方向の関係をイメージするかもしれません。
しかし、実際に一緒に働く中では、私たち自身も多くのことを学んできました。
文化や言葉、これまでの経験が異なる人と働くことで、
「この説明で本当に伝わっているだろうか」
「なぜ、この業務はこの方法で行っているのだろう」
「もっと分かりやすいやり方はないだろうか」
と、日本人職員自身が日々の仕事を見直す機会も増えていきました。
外国人スタッフを一方的に「育てる」のではなく、お互いに学び、ともに成長していく。
それが、これまで外国人材を受け入れてきた中で、私たちが実感していることの一つです。
「施設で受け入れる」から「地域でともに暮らす」へ
私たちが目指しているのは、外国人を採用することそのものではありません。
ここで働く一人ひとりが、
「いわきで働いてよかった」
「飛鳥で働いてよかった」
と思える場所をつくることです。
外国人スタッフにとっても、職場は生活の一部分です。
買い物をしたり、休日を過ごしたり、地域の方々と関わったりしながら、同じいわき市で生活しています。
だからこそ、法人の中だけで外国人材の受入れを完結させるのではなく、
施設での「受入れ」から、地域での「共生」へ。
その視点を大切にしていきたいと考えています。
学生・企業・行政の皆さまと意見交換
当日は、私たちの取り組みをご説明するだけではなく、福島高専の学生の皆さまをはじめ、企業や行政など、さまざまな立場の方々との意見交換も行いました。
外国人材との共生や人口減少という課題は、一つの法人だけで解決できるものではありません。
企業、福祉施設、行政、学校、そして地域で暮らす方々。
立場の異なる人たちが一緒に考え、関わっていくことで、外国人スタッフにとっても、日本人にとっても暮らしやすい地域につながっていくと考えています。
今回の訪問は、社会福祉法人飛鳥がこれまで取り組んできたことを振り返るとともに、これからどのような職場や地域をつくっていきたいのかを改めて考える、大変貴重な機会となりました。
一人ひとりが「ここで働いてよかった」と思える法人へ
社会福祉法人飛鳥は、福島県いわき市で特別養護老人ホーム「はなまる共和国」をはじめ、介護・福祉・保育などの事業を展開しています。
私たちが大切にしているのは、国籍にかかわらず、一人ひとりがお互いを理解し、支え合い、それぞれの力を発揮できる環境をつくることです。
これからも、
「いわきで働いてよかった」
「飛鳥で働いてよかった」
そう思ってもらえる法人を目指して、人材育成や働きやすい職場づくりに取り組んでまいります。
そして、施設の中での人材育成にとどまらず、地域の皆さまとともに、多様な人が活躍できる地域づくりにも挑戦していきます。
ふくしまプライド調査部の皆さま、福島高専の学生の皆さま、企業・行政をはじめ、ご来訪いただいた皆さま、ありがとうございました。



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